3年という長いコロナ禍を終えましたが、生活スタイルは以前と比べてどうでしょうか?変化しているといった方が多いかもしれません。コロナ禍に新たにペット飼う方が増えたことに伴い、ペットと一緒に引越しをするケースも増えています。
ペットがいる家族の引越しは、ペットの安全と快適性を確保するために細心の注意を払う必要があります。以下では、ペットとの引越しに伴う各項目について詳しく見て行きましょう。
1. ペットとの引越し事前準備
ペットの健康チェック
動物病院での健康診断
ペットがいる多くの飼い主は、かかりつけの動物病院を決めていると思います。引越しが決まったら、ペットの健康に悪影響を与えないよう、事前に全身の健康チェックを受けましょう。
特に長距離の移動が予定されている場合は、心臓病や呼吸器系の問題がないかを確認してください。
その際に、引越し先が県外など遠い場合は、医師に相談して転居先での病院を紹介してもらうなどの相談をしてみると良いかもしれません。
ワクチン接種の確認
新しい地域には異なる感染症のリスクがあります。引越し先の地域に特有の病気に対するワクチン接種が必要かどうかを獣医師と相談しましょう。
特に、犬に関しては狂犬病予防法により、予防接種の義務があります。
「狂犬病予防法」(昭和25年法律第247号)に基づき、91日齢以上の犬の所有者は、その犬を所有してから30日内に市町村に犬の登録をし、鑑札の交付を受けるとともに、狂犬病の予防注射を犬に受けさせ、注射済票の交付を受けなければなりません。 また、交付された鑑札と注射済票は、必ず犬に付けなければなりません。
転居先の市町村のホームページ等で必ず確認をしましょう。
新居のペットポリシーの確認
賃貸契約の確認
賃貸住宅の場合は、ペット可の物件であっても種類やサイズ、数に制限がある場合が多いです。追加のペットデポジットや月額のペット料金が必要かもしれません。契約書の内容を必ず読み確認することと、不動産会社の担当者に口頭でも確認しておくと安心でしょう。
近隣との関係性
転居先の近隣でのペットの飼い方に関するルールやマナーがあるかもしれません。一軒家でもマンションでも、町内会に属していることがほとんどですから、事前に情報を集め、トラブルを避けるための対策を講じましょう。
特に犬の場合は毎日の散歩がありますから、引越し前に周辺環境の確認と、近所に挨拶を済ませておく事が望ましいでしょう。
私が現在のマンションに引越した時には、自治の管理組合があったので、連絡をして規約を教えてもらいました。集合住宅の場合は、特にマナーやルールを確認することが重要です。
2.移動手段について考える
自家用車での移動
安全性の確保
普段から車に乗り慣れているのならば心配はいりませんが、そうでない場合は車酔いを起こす可能性もあります。事前に練習として車に乗せてみましょう。
また、ペット用のシートベルトやキャリーバッグを準備し、ペットが車内で安全に過ごせるようにします。
休憩時間の確保
長時間の移動では、必ず休憩を取りましょう。
最低でも2時間に1回が必要です。ペットに水分補給やトイレをさせ、体調が悪くないか観察しましょう。
我が家の愛犬は、車でのお出かけに慣れていましたが、旅行の際は1時間を過ぎたら様子を見ながら外に出していました。10分程度ですが、気分転換にもなるので、車内では落ち着いて過ごしていましたよ。
車内環境の管理
冷暖房を適切に調整して、車内が過度に暑くならないように気をつけましょう。
窓から入る日差しなどでも影響を受けますので、時々、呼吸が乱れていないかなどチェックしてみてください。
公共交通機関での移動
ペットの種類とサイズ
小型犬や猫などの小動物に限られる場合が多いです。
大型犬などの大きなペットは、一般的にバス・電車での輸送が認められていないことがあります。
キャリーバッグやケージの使用
ペットは通常、適切なサイズと通気性のあるキャリーバッグやケージに入れる必要があります。これはペットと他の乗客の安全を確保するためです。
キャリーバッグやケージは、足元に置くか、指定されたスペースに収める必要がある場合があります。
衛生と安全
ペットが他の乗客に迷惑をかけないように、キャリーバッグやケージは清潔に保つ必要があります。
ペットが鳴いたり、攻撃的になったりすることがないよう、事前にトレーニングを施しておくことが望ましいです。
予約と料金
ペットを同伴する場合、追加料金が必要になることがあります。また、ペット同伴のための予約が必要な場合もあります。ペット同伴を認めていない交通機関もあるため、必ず事前に確認が必要です。
健康と安全
ペットが健康で、予防接種が適切に行われていることを証明する書類が必要になることがあります。
長距離の移動や気温の高い日には、ペットの水分補給や通気性を確保するために特別な配慮が必要です。
乗車前の準備
ペットが移動中にリラックスできるよう、乗車前に散歩させておくと良いでしょう。
これらの注意点を守ることで、安全かつ快適に移動することができます。最も重要なのは、バス会社や電車、新幹線の規則や要件を事前に確認し、遵守することです。
飛行機での移動
予約と確認
事前に航空会社のペット輸送に関する規則を確認しましょう。ペット輸送の可否、料金、必要な書類などが含まれます。ペットの予約は早めに行い、席やペット輸送用スペースの確保をしておきましょう。
航空会社 | 詳細ページ | リンク先 |
JAL(日本航空) | ペットとお出かけサービス | https://www.jal.co.jp/jp/ja/dom/support/pet/ |
ANA(全日空) | ペットをお連れのお客様 | https://www.ana.co.jp/ja/jp/guide/reservation/support/domestic/pets/ |
健康と安全
飛行機は気圧の変化がありますので、利用できない犬種もあります。出発前までに獣医で診断を受け、健康状態に問題がないか確認しておきましょう。
目的地が国外の場合は特に、必要なワクチン接種が完了していることを確認しましょう。予防接種証明書や健康証明書など、必要な書類を忘れずに用意しておきましょう。国によっては追加の書類が必要になる場合がありますので、ホームページなどでチェックしておく事が重要です。
キャリアと梱包
航空会社が指定するサイズやタイプのキャリアを使用しましょう。通気性が良く、ペットが快適に過ごせるものを選びます。
航空会社によっては、専用のキャリアに乗せ替える場合もあります。移動時にペットがリラックスできるよう、お気に入りのおもちゃや毛布を入れると良いでしょう。
キャビン内か貨物室か
小型のペットはキャビン内に持ち込むことが許される場合がありますが、サイズや重量の制限があります。
大型のペットや制限を超えるペットは貨物室で輸送されることになります。貨物室も動物が安全に過ごせるように調整されています。
当日の準備
出発の数時間前には食事を控え、水分のみを提供しましょう。これにより、移動中の不快感を軽減できます。
出発時刻よりも早めに空港に到着し、ペットのチェックインに必要な時間を確保しましょう。
国際線の場合
目的地の国の入国規制や検疫要件を確認しましょう。一部の国では長期の検疫期間が必要になることがあります。
フェリーでの移動
会社名 | 公式ページ |
津軽海峡フェリー | https://www.tsugarukaikyo.co.jp/reservation/pet/ |
新日本海フェリー | https://www.snf.jp/pet/ |
太平洋フェリー | https://www.taiheiyo-ferry.co.jp/qa/pet_with.html |
ペット同伴ポリシーの確認
フェリー会社によってはペットを同伴できる場合とできない場合があります。事前に確認しましょう。
屋外エリアの利用
可能であれば、ペットを連れて行ける屋外デッキを利用し、定期的に散歩をさせることでストレスを軽減できます。
キャリーバッグの準備
公共交通機関と同様に、キャリーバッグ内での移動が求められる場合が多いです。ペットが快適に過ごせるよう、適切なバッグを選びましょう。
3.引越し業者に依頼する
家具類の移動と併せて、引っ越し業者にお願いすることも可能です。自社でペットの輸送を行わない場合は、専門業者への取次を行なっている場合もあります。
以下代表的な引越し業者になりますが、近隣のバス・タクシー会社でも、ペットの移動サービスを行っている所がありますので、よく調べてから決めてくださいね。
会社名 | リンク先 |
ワンニャンキャブ | https://www.one-field.com/ |
引越し侍 | https://hikkoshizamurai.jp/useful/baggage/pet/ |
輸送方法については、基本的にはケージに入れた状態での輸送となります。事前にトイレを済ませておくことや、お散歩に行って体力を消耗させ、移動中できるだけ眠ってくれるようにするなどのケアが必要です。移動時間が3時間以内の場合は、引っ越し業者に最初から依頼するのもよいでしょう。
ただし、会社によって対応しているペットが異なるため注意が必要です。生後3か月以内の夏期や、リスクが伴う短頭種の長距離移動は不可などのケースもあります。いずれにせよ事前に確認を行いましょう。
以下は、ペットの引越しを専門業者に依頼する際のメリットとデメリットを表にまとめたものです。
カテゴリ | メリット | デメリット |
---|---|---|
安全性 | ペットの安全を最優先にした輸送。ストレスや怪我のリスク低減。 | ペットにとって慣れない環境や人がストレスの原因になる可能性がある。 |
経験と知識 | 様々なペットの取り扱い経験があり、特別なケアが必要な場合も適切に対応。 | – |
利便性 | 全ての手配を業者が行うため、引越しの際の負担軽減。 | 地域によっては利用可能な専門業者が少ない、またはサービス提供エリア外の可能性。 |
健康管理 | 長距離移動ではペットの健康状態をチェックしながら輸送。 | – |
費用 | – | 一般的な引越し業者に比べて高額になる可能性。特に長距離や特別ケアが必要な場合。 |
この表を参考に、ペットの引越しを検討する際には、ペットの健康と安全を最優先にし、複数の業者を比較して最適な選択を行うことが重要です。
4. 引越し当日
ペットを安全な場所に
一時預かりの手配
引越し作業は、大きな家具や家電・多数の段ボール箱を運びますので、足元が見えづらい状況にあります。
猫や中型犬以下、その他、体高が人間の腰より下の動物は視界に入りづらく、踏んでしまい怪我をさせてしまうことがあります。また作業中は玄関や窓を開けっぱなしのため、普段と違う音・聞き慣れない音にビックリして逃げ出す事もあります。
安全や作業効率を考えれば、ペットを家族や友人に預ける、またはペットホテル(デイサービス)などに預かってもらうことで、事故や逃亡のリスクを減らせます。
水分補給を忘れずに
水分補給の重要性
人間が緊張すると汗をかいたり、喉がカラカラに渇いたりしますよね。動物も同じで環境の変化はペットに取って大きなストレスになります。そのせいで、エサを食べなかったり、十分に水を飲まないことがあります。常に清潔な水を提供し、定期的に飲んでいるかを確認しましょう。
我が家の愛犬は普段から水を飲む量が少なく、いつも心配していました。その子によって摂取する水分量に違いがあるので、普段からよく観察してあげてください。
5. 引越し後の生活
ペットの新しい環境への慣れさせ方
ストレス軽減
新居に着いたらすぐにペットが落ち着けるように場所を決めて、ベッドやお気に入りのおもちゃをすぐに用意しましょう。馴染みのある臭いがペットを安心させます。
徐々に慣れさせる
最初は一部屋から始め、徐々に家全体を探索させるようにしましょう。これにより、ペットが新しい環境に圧倒されるのを防ぎます。
定期的な散歩や運動
新しいルーチンの確立
犬の場合、新しい地域での散歩ルートを見つけ、新しい環境に慣れるよう配慮しましょう。数日間はあちこちの匂いを嗅ぎ、落ち着かないこともありますが、徐々に慣れていきます。飼い主が落ち着いてで過ごしていれば、ペットにも伝わりますので心配はいりません。
近隣への挨拶
良好な関係の構築
近隣の人々にペットを紹介し、もし何か問題が起きた場合には連絡を取れるようにするのがベストです。これにより、トラブルが発生した際に迅速に対応できます。
まとめ
ペットと一緒の引越しは、適切な計画と準備によってスムーズに行うことができます。ペットの安全と快適性を最優先に考え、新しい環境へ早くなれるように配慮してあげてください。この記事が一助になると幸いです。
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